①事前審査は不動産賃貸業の追加がなくても可能ですが、本申込の段階では法人定款・謄本に追加が必要です。
融資の資金使途は事業目的の記載があるものに限られますから、事前審査が通った際の条件（事業目的追加）となる可能性は高いです。

②可能です。ただし、デメリットもあります。
規模が大きくなると法人の債務償還年数が審査で重視されますが、不動産賃貸業の目安が20年なのに対して、IT事業（サービス業）は10年です。
IT事業の売上割合が大きいと債務償還年数の目安は10年が適用され、融資審査では不動産賃貸業のみの20年という基準よりも、厳しい基準（10年）での融資審査となります。

半沢ジロー

「プロパー融資特化コラム」現役金融マンと不動産投資家の視点で執筆しています。

地域金融機関に勤務している現役の金融マンです。
融資業務に15年以上携わっています。
妻が代表の法人を設立、勤務先以外の金融機関から融資を受け、不動産投資を開始しました。

・所有物件
築浅戸建2戸　2021年に政府系金融機関より融資を受け取得

プロパー融資では、ボーダーというより総合的な審査になります。
私のコラム「プロパー融資の必須条件を数字で解説」で具体的な内容を書いていますので、良かったら参考にしてください。

質問者さんは知識習得も意識されていて、意欲的な方ですね。
宅建の取得されると融資付けでは有利となります。
ただ、複数の収入源がある方が融資では有利なので、可能なら何か仕事をされても良いと思います。

融資での保証人のことを考えると法人（合同会社等）を設立して、ご主人様も役員に入れると公正証書が不要となります。


質問者さんの場合、損切りしてキャッシュを作った方が良いと思います。

「どう響くか」ですが、23年1月購入予定の物件で融資を利用されるようなので、自己資金の前提条件（返済義務のないお金が自己資金）を守っていないことになり、金融機関に知られると次回以降の融資は厳しくなります。

また、カードローンの利用履歴は個人信用情報に残り、特に不動産投資の融資審査では悪い印象を持たれます。
全銀協で実際に取ってみれば分かりますが、完済したとしても利用してから2年間は月毎の残高まで記載されます。
300万円の利用残高が6ヵ月間残ると、考えていらっしゃる既存物件の借換に支障が出ます。

取り組みたい物件が出てきた際にも懸念材料になります。
6ヶ月間の利用と2年間の月毎利用履歴で少なくても2年6ヶ月を融資の懸念材料と向き合わなければなりません。

損切りは苦しいですが、質問者さんの場合、カードローンの利用はやめた方が良いと思います。



○融資の年齢制限は？
金融機関は融資完済時の目安年齢を住宅ローンと同じ80歳と考えています。
相談者さんの場合は借入期間20年以上の融資を申し込む場合、理由が必要です。
配偶者や子供さんへの引き継ぎを考えての購入の場合、長期保有を前提に自身の年齢を踏まえて、家族の理解を得られていることがポイントです。
金融機関は、債務者や法人代表者が亡くなった場合の融資への影響を考え、相続人に債務者や保証人をスムーズに引き継いて頂けるかどうかを確認します。

○1,600～2,000万円の物件を購入する場合、融資は可能か？
物件次第ですが、可能です。
退職金や退職後の仕事、年金の見込額等は聞かれると思います。
目標とされている4年後に年間家賃収入1,000万円は利回り10％でも1億円の物件購入が必要となることから、戦略を持って買い進める必要がありそうです。

私の楽待コラム「プロパー融資でプロフィールから読み取る情報とは①」に融資面談での質問と回答例を紹介していますので、よかったら参考にしてください。


○戸建購入で融資は使えるか
融資は使えます。
500万円以内の物件でしたら、利用される金融機関は住所地の信用金庫か信用組合が良いです。
金利は銀行より高いと思いますが、地域の繁栄を図る相互扶助を目的としているので、私の1000万円以下の融資（戸建賃貸）にも誠実に対応して頂きました。

○融資を使って購入することは出来るのか
①競争相手がいない水面下物件なら、購入することが出来ます。
②ポータルサイト等に出ている公開物件であれば、基本的には現金購入しか難しいです。
融資を利用したい場合は、手持現金の範囲内でローン特約なしの買付を出して、融資付けすることになります。





①（1棟目融資の）地銀との心証が悪くならないか
2棟目以降の購入物件の経営が順調なら、基本的に心証は悪くならないですし、その後の付き合いに影響もありません。
金融機関は取組方針により耐用年数切れの物件が難しい等の取組ができる物件とできない物件があります。
地銀さんの心証が心配でしたら、事前に地銀担当者に「ご融資をお願いしたいのですが、この物件は御行の取組方針に合致しない物件なので、他の金融機関にご相談します」と伝えておけば、担当者のメンツも保てると思います。
注意点として、ノンバンク借入を嫌う金融機関はあります。

②金融機関は一本足打法で行くのが良いのか
複数の金融機関と取引した方が規模拡大が図りやすいです。
金融機関は収益物件の融資後、半年程度は入居状況の推移を確認するため融資がしづらくなります。
その間に良い物件が出てきた際には、他の金融機関を開拓した方が融資付けがやりやすいです。
また、金融機関によって融資のハードルが上がる融資残高があるので、１行のみ取引だと一定の残高から融資の難易度が上がります。

③複数の金融機関を開拓、取引する上での注意点
私は返済期間と手数料を聞くようにしています。
返済期間は、耐用年数切れでも10年超が可能、新築木造で30年が可能、など金融機関により取り組み方針が異なります。
繰上返済手数料は、売買による返済は手数料不要、売買でも残高2％必要、など売却も考えている場合は確認事項だと思います。

金利や融資金額は顧客ごとにそれぞれですが、返済期間と手数料は方針や規定等で決まっているので割と教えて頂けます。





私も他の回答者の方と同じ意見ですので、融資の面で気になる点のみ回答させていただきます。
・本業もしくは副業が不動産と関わりがある業種なら良いですが、異業種だと知識面に材料（宅建等の資格）が欲しいです。
・年収1,100万円と稼ぐ力は十分だと思いますが、金融資産350万円という数字だけ見ると貯める力に不安を持ちます。
・金融機関が重視する金融資産は預金です。投資信託や仮想通貨は参考にはしますが、預金（現金）50万円で2,500万円の1棟アパートは厳しいと思います。
・購入物件は大家業が軌道に乗ってきたらエリアを広げても良いですが、最初は管理面をアピールするために自宅か勤務先の近くの土地勘がある場所をおすすめします。

他の回答者も書かれていますが、お若いのでしっかり準備して参入されても良いと思います。

私なら根抵当権を選択し、着工金と上棟金の分割実行を交渉します。
理由は借入期間と費用です。
⑴借入期間
1、2のパターンとも着工時に証書貸付を実行されていますが、建設業者と地銀に交渉して竣工時の実行をお願いされた方が良いです。
具体的には着工時3300万円、上棟時3300万円の手形貸付を実行して都度建設業者に支払い、竣工時に土地代と合わせて2億円の証書貸付で返済するやり方です。
RCであれば、着工から竣工まで一定期間（仮に1年）かかります。
証書貸付35年であれば、1年の元金据置の期間を含めての35年なので、竣工してから実質34年だと思います。
手形貸付を分割で実行し、竣工時に証書貸付を実行すると実質35年となるので、毎月の返済額も少なくなり、返済比率が下がります。
また、トラブルや天候により竣工が遅れると証書貸付は35年の縛りがある分、手形貸付より期間延長の条件変更に手間がかかることが予想されます。

⑵費用
設定費用でも根抵当権の方が60万円割安ですが、手形貸付の分割実行をした方が竣工までの支払い利息は大幅に少なくなります。
❶最初に1億円実行
1億円×1％＝100万円
❷分割実行（上棟金は6ヶ月後）
3300万円×1％＝33万円
3300万円×1％÷2（6ヶ月のため）＝16.5万円
33万円＋16.5万円＝49.5万円
❶と❷の支払利息の差額は50.5万円となります。
建設会社の倒産リスクも踏まえ融資の分割実行、建築費の分割支払いを交渉されることをオススメします。

この手形貸付を複数回実行するやり方であれば、抵当権だと設定の回数が増えるので、費用が更にかかるため最初に土地に2億円の根抵当権を設定した方が良いです。
建物竣工時に根抵当権に建物を追加登記すれば、登記費用も抑えられると思います。


○自宅マンションを担保に3,000万円ほど別途事前に資金調達ができないだろうか
結論をいうと金融機関では資金調達できません。
理由は資金使途と返済原資です。
・資金使途
新たな物件を買うための自己資金は「返済する必要がないお金」であることが融資の前提条件です。
自己資金を「返済する必要があるお金」とする資金使途は認められません。
・返済原資
金融機関は融資をする際、購入物件家賃を返済原資とするわけですが、そこに融資以外の「返済する必要があるお金」が入ると融資金の返済原資が減少します。
融資の5原則である安全性の観点からも返済原資の減少を招く「返済する必要があるお金」の流入は認められません。
○方法として
マンションの時価6,100万円で残債1,200万円なら売却すれば、4,900万円の「返済する必要のないお金」が残ります。
そのお金を元手に規模拡大をされるのが堅実だと思います。

金融機関勤務で妻のみ代表の合同会社で不動産投資をしています。
おっしゃる通り合同会社に出資して社員となった場合は副業規定に抵触する可能性があります。
証券会社の場合は分かりませんが、地域金融機関の場合、自分が言わなくても企業信用調査会社からの情報でバレる可能性がありました。
法人を設立し副業規定違反を回避するためには、
①奥様のみ社員の合同会社
②夫婦が株主の株式会社（奥様が代表者）
と思います。
私は税金面もありますが、②の場合でも実質的に自分が行なっているなら、完全にシロにはならないと考え、①を選択し、定款作成して法務局提出前に会社（金融機関）に届け出ました。
①の場合、書類上は完全にシロですし、私は直属の上司が上手く立ち回ってくれたおかげで大丈夫でした。

現在所有されている築古APの入居状況が良好（90％以上）なら、同じエリア・構造・間取り、同程度築年数の物件を買われることをオススメします。
上記の物件なら金融機関もこれまでの実績があるので、融資審査をやりやすいと思います。

①融資を受けることができるか？
金額は減額されるかもしれませんが、受けることはできると思います。
なお、申込人は夫婦で出資した合同会社か株式会社を設立した方が良いです。
なぜならば、令和2年4月の民法改正で経営者以外を保証人に取る際は公正証書を必要があるからです。
公正証書は公証人役場へ指定された時間にいき、公証人と面談の上作成されますが、時間も費用もかかります。
規模を拡大される予定なら今後、民間金融機関の融資でご主人を保証人という条件で進めた方が融資付けがしやすいので、最初の段階でその対策をしておくのをオススメします。
②どの金融機関が良いか？
上記の条件で最初の1戸目なら政策公庫さんが良いです。
ただし、期間は20年は難しく、10年になると思われます。

地方で3LDK戸建２戸を所有しています。
・周辺の環境（住みやすさ）
・近隣小学校地区の人口推移
・築年数での賃料相場
・賃料相場で収支計画が成り立つか
・戸建賃貸の需要がある地域か
・地方の場合は駐車場が１戸あたり２台程度あるか
・積算価格が物件価格を上回るのが理想
・全面道路は公道か
・交通機関との距離
・最初はオーナーチェンジ物件
・土地勘のある自宅から近い場所

物件を購入した際は上記の点を考えました。
コラムでも書きましたが、最初の１戸目は融資での取得をオススメします。

私も物件を探し始めてから購入まで半年掛かりました。
時間は掛かっても、最初の１戸目は収益性・安定性・資産性で自身の基準を満たすものを買われた方が良いと思います。


政策公庫のリフォーム融資で信用情報は与信判断の材料ですが、延滞情報が付いてないなら、通帳の引き落とし履歴のみで否決になることはないと思います。
それよりも融資の返済原資は家賃収入ですので、リフォームすれば入居付けができ、返済が十分可能となる点をしっかり説明することが重要です。

１．融資申込時にバレるか？

銀行がローン利用を知るのは個人信用情報の提携している情報機関（全銀協、CIC、JICC）に照会をした際です。

お願いされる銀行で最初の融資取引なら、照会を行うのでバレると思います。

２度目以降なら銀行が照会を省略する場合は、バレないかもしれません。


２．融資審査のデメリットになるか？

その他にもローンがあり、収入に対してローン本数・残高が多い場合は審査においてデメリットになります。

また、ローンの支払いの遅れ（延滞）がある場合は、融資が難しくなります。

ローン本数・残高が少なく、支払いの遅れもない場合は大きなデメリットにはならないと思います。


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